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映画監督、黒澤明が生まれた日(1910年)。画家になるつもりだったという黒澤は、なんとなく応募した助監督の仕事を始めたことがきっかけで、映画の世界へ入っていく。黒澤は早坂文雄や武満徹といったクラシック音楽の素養を持った作曲家を自身の映画に起用し、早坂は『羅生門』、『生きる』、『七人の侍』、武満は『どですかでん』など、黒澤映画に欠かせない存在であった。
劇伴の音楽と言ったらウルトラセブンの最終回に使われたシューマンのピアノ協奏曲が、家にあったレコードを撮影所に持ってきて使用したという。しかも、そのレコード。ステファニスカの演奏だと問い合わせに答えられたが、実はリパッティだったという。音楽講座の枕向けの話だ。黒澤明から音楽付けを頼まれた作曲家がフィルムを見せてもらったら、クラシック音学のレコードが仮に吹き込まれていたという。そんなとき、作曲家のイマジネーションは封じられてしまうのではあるまいか。
Franz Schubert his Story and His Music
Performer: Vox Symphony Orchestra; Conductor: Max Goberman
Narration; Jose Ferrer
Vox (25004 A / 25005 A / 25004 B / 25005 B / 25006 B / 25006 A)
Published – 1957
